気持の整理

自分の仕事のスタイル、職場での人への接し方を振り返ってみて、色々と思うことがあります。主に反省です。

  • 前提

色々と思うところもあって、メインストリームから離れた、組織の後支えが殆ど無い、ある意味左遷させられたかのようなポジション(研究開発)について2年近くたちました。


もちろん、このポジションは自ら進んで選んだようなもので左遷とは思ってません。(給料は少し減りましたが)。

大きく以下の3つを目的としていました。

    • 「組織に不足している技術要素をフォローアップし組織に還元すること」
    • 「今組織として研究開発のポジションが無いので前例を作ると同時にそういう分野に特性がありそうなメンバーの居場所を作る」
    • 「自らのスキルアップ。組織の庇護なく丸裸になってなお価値を提供でき存在感を持てるようなエンジニアになる」
  • 良かった点

上記のうち、一番最後の部分に関しては個人的に満足しています。
大規模データ処理や自然言語処理、マイニング系のシステムについて、机上の空論や無知な人を口先三寸で騙す「ハッタリ」でもなく「実際に動いて運用されているもの」を複数作ることができ、自信になりました。


単純なログ解析でなく、自然言語処理機械学習の要素を含むデータを毎日数ギガ〜数十ギガ解析して、かつほぼノータッチで安定可動している、というのをインフラから何からすべて「一人」で成し遂げている人はそれほどは多く無いと思います。


自分が作ったものや検証していることをブログやtwitterで情報を発信することで、多くの優秀な方と交流することもできました。
完全に独力で創り上げたものというのは技術者にとっては「名刺」みたいなものです。大企業にいるとか、有名なサービスに関わっているとか、だけでは弱い。
独力で作り上げたものがあるおかげで外部の方と交流もしやすくなりましたし、実際に交流も出来ました。


この2年は、自分の技術者のキャリアの中でもかなり大きな価値のある体験ができました。

  • 反省点
    • 社内へのアピール不足

上記の成果を、社内の組織の人にほとんど理解してもらえませんでした。
それは「俺が頑張っているのに理解できない周りが悪い」「事実社外の人には認められている」云々の話は、正直少し思っていた時期もあります。


しかし、やはり認めてもらいたいのなら適切に周りとコミュニケーションを取って、アピールをしなければいけなかったのだと思います。
もちろんアピールは色々な手段で行っていたのですが、自分が理想とする姿、イメージがあるのであれば、雰囲気やアリバイ的な行動ではなく、それこそ死ぬ気になって手段を選ばずにそこにたどり着く努力をするべきだったのです。


技術的な調査をしたいから引きこもって他人の何倍の時間と頭を使って習得し、その説明が面倒くさいから自己完結してしまう・・・
こういう局面が結構多かったのですが、それは結局「他者の評価から逃げた」「他者とコミュニケーションするのから逃げた」という事になってしまうのだと思います。


この辺はひがやすをさんが常におっしゃられている事(技術者は外に出ろ、系の話)で他人事のように把握していたのですが、結局我が身を振り返るとまったく実践できてなかったのだと思います。

    • 継続性

上記と関わるのですが、他の人に認めてもらいたいのであれば、方法はただひとつ


「認めてもらうまで続ける」


です。
それを、何かしらの理由を見つけては、結局逃げてしまった部分があるのだと思います。
認めてもらう事も、サービスに導入して関わった人たちに役立ち、幸せになってもらうことも、あきらめずに続ければ活路はあったのかも知れません。


しかし、そこまで継続すること(代償を払うことに等しい)に、自分が耐えられなかったのだと思います。


自分は、子供の頃からあまり恵まれた家庭環境でなく、他の家庭では当たり前のような事すら体験できなかったり、、ということも多かったせいか、世の中に対して多くを求めず「達観する」「執着しない」「なにごとにも淡白」というスタンスで行動することが多いです。

自分を恐ろしく客観視できるという面もあるので、それが良い面に働くこともありますが、一人では達成できない大きな事を成し遂げる際には、こいった性格は障害となるのだと学びました。

    • 人とのかかわり、コミュニケーション

これも上記と関わるのですが、私はあまり人と濃密に関わることが好きではない部分もあり、ひとりで出来ることは極力ひとりで行ないます。

でも、アピールについても、継続性についても、人とのかかわりの中で「自分一人の問題ではない」という責任感もしくは束縛を得ることで、実は達成できたかもしれません。

    • 正直すぎる言動

これは環境に甘えている部分が多分にあったかもしれません。
自分が何かしらの苦言、諫言を発すれば誰かが拾ってなんとかしてくれるかも、という甘え。

しかし、この考え方は、結局他人に頼って自分では何もしない、という責任感の欠如の一端だったのだとようやく気づきました。


上記三つに関わるのですが、本当の意味で「大志」を抱いているのであれば、その言動も自ずから変わったのだと思います。
(もっとも、正直な言動を面白がってくれる人も居ますし個性とも言えるので、一概に言えない部分もあるのかもしれませんが)


  • 今後について

性格については直せません。
(率直にモノを言う、物事に執着しない、淡白)

できるとしたら、ちゃんと対人でコミュニケーションを頻繁に取るようにする、適度にアピールをする、それを実現するために多くの人の話しを聞き、多くを考え、その結果として他人に約に立つような行動や意見を取れるようにする。


そして、出来る限り「諦めない」こと。



今だに人生悩む事が多いです。しかし一歩一歩、自分の理想とする自分に近づくよう努力するしか無いのだと思います。