今日のさだまさし - ひまわり

この歌はもとはさだまさし実妹佐田玲子のためにと作られた歌のようです。
(1989年発売「ひとり歩き」に収録)

ひとり歩き

ひとり歩き

上記YouTubeの音源はさだまさし本人による歌唱です。


さだまさしの歌には、残された人間による過去の追憶をテーマとした歌が多く存在します。
(「極光」「黄昏迄」「片おしどり」など)

この「ひまわり」もそういった類の歌に数えられると思いますが、共通しているのは今なお煌きを失わない思い出の情景と、現実をすべて受け止めた「諦念」を感じさせる話者の落ち着き、人生への洞察。


この歌は、ぬぐい切れない悲しみを抱えながら、それでも大事な思い出を抱え、その人と生きた証として「ひまわり」のように生きていこうと誓う姿。そんなものが描かれています。

思い出はいつでも美しいと安易に語られてしまいますが、その思い出を胸にひそやかに抱え、その思いを受け継いで日々生きている人の姿が一番美しいのではないかと思います。


まあもっともこの歌に関しては、妹のデビューアルバム発売に際する兄から妹へのメッセージ、願望も含まれているのかな、という気がします。

おもひで泥棒 プライス・ダウン・リイシュー盤

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